【ドミノ作】弓道小噺
弓道って何??

皆さん、弓道という競技はご存知でしょうか?
「弓で的を射つやつでしょ?」とか「日本の武道だよね!」などといった様々なイメージがあると思います!
おそらく、皆さんが思っている弓道に対するイメージはかなりふわっとしたものではないでしょうか?
「勝敗がどうしたらつくのか?」なんてことも知らない人が多いと思います。
今回のブログでは、そんな「弓道」について、ルールやその楽しさに触れながらご紹介いたします!
執筆者紹介

・名前:ドミノ(本名 赤坂幸亮)
・弓道経歴
高校一年生:県内中堅レベルの弓道部に入部。新人戦に二軍として出場
高校二年生:どっぷりハマる。福岡市民大会で個人優勝。新人戦に出場、県予選優勝、県大会ベスト4。選抜大会出場、県三位
高校三年生:コロナ大流行。実力も絶不調。オンライン大会に補欠として出場、予選負け。ついでに昇段審査も落ちる。踏んだり蹴ったり泣
大学生 :筑波大学に進学、弓道部に入るもいろいろあって辞める。サークルに移るもこれまたいろいろあって辞める。←イマココ
弓道の歴史
日本における弓の歴史は古く、縄文時代から主に食料を得る手段として利用されてきたそうです。
弥生時代頃になると対人用の武器として利用されるようになり、殺傷能力を高めるべく飛距離や貫徹能力を上げるための改良が始まります。
これが現在の和弓に通ずる原型とされています。
古墳時代や平安時代となると、中国文化の影響により弓が武器としての存在を超えた儀礼的な意味を持つようになります。
今でも弓が神事に用いられたり、宮中では鳴弦の儀という儀礼が行われています。
その後、武家の時代が訪れると、武士の心身を鍛え、戦闘技術を高めるための訓練として弓術が盛んになり、様々な流派が誕生します。
大きく分けると、実戦を想定した弓術である武射系、儀礼的な意味を重視した礼射系の2つに分けることができます。
やがて、鉄砲が欧米より伝わると、武器としての地位は鉄砲に取って代わられます。しかし、江戸時代を通じて、弓術は武士の心身鍛錬を目的とした武術として残り続けます。
明治を迎えると政府の欧化政策により、伝統的な弓術は衰退し始めますが、国家主義の勃興に伴い武道が見直され再び一般へと広く普及しました。
太平洋戦争の敗戦後、GHQにより弓道は教育の場から追いやられますが、愛好家による取り組みや全日本弓道連盟の設立を経て現在に続く弓道が復活します。
現在では、全国各地で老若男女が楽しめる競技として広く普及しています。
次に弓道のルールについて解説していこうと思います。
弓道についての説明をざっくりとすると、作法に則って弓を引き的を射る競技です。
こういう説明をするとよく聞かれるのが「真ん中に当てたほうが勝ちなの?」とか「得点制なの?」といった質問です。
実業団弓道や遠的競技(一般的な弓道より距離が長い)を除いて、あたった場所によって得点が変わったりすることはありません。的のどこでもいいから当てれば一点なのです。
一般的な弓道では一人四本×2から5立(ワンセットを立と言います)、大体8本から20本を引きその的中数で勝負をします。
試合ってどんなことするの?

弓道に個人技というイメージがかなり大きいですが、実は団体戦もあります。
三人から八人で弓を引いてその合計的中数で競います。
個人戦、団体戦ともに弓道は無言で行うため、試合中に意思疎通を取ることはできません。そのため、独特の空気感の中で試合を行うことになります。
特に団体戦では流れや間、前後の選手から伝わってくる空気感等を感じながら試合を行うためとてつもない緊張感に襲われます。
こういった独特の空気感が弓道の醍醐味だと思います!
道具について
弓道で使う道具は大きく分けて、弓と矢と弽(ゆがけ)の三つがあります!
弓

まずは、弓から紹介したいと思います!
弓道で使う和弓は主に竹などの天然素材もしくはグラスファイバーやカーボンなどの人工繊維で作られています。
長さはなんと221cmもあります!これは世界的に見ても最長の部類です。しかも、こんなに長い弓を馬上で取り扱うのは日本だけなんだとか。
どうしてこれほど長いのかもはっきりとした理由はわかっていないそうなんです。和弓って不思議ですね…
この弓には合成繊維や麻でできた弦を張るのですが、引くときにどのくらいの力がいると思いますか??
大学生男子が引く弓は大体18キロ〜20キロの力で引く弓を用います。(僕は非力だったので15キロくらいの弓しか引けませんが・・・)

でもって、これが矢です!
矢にもピンキリがあって、ジュラルミン製<カーボン製<竹製といった形で値段が跳ね上がっていきます。
矢羽にもこだわりがあって、猛禽類の羽だったり、七面鳥の羽なんかを使います。
珍しいものだとカラスの羽もあるとかないとか(・・;)

これは弽(ゆがけ)です。
素手で弓を引くと手がめちゃくちゃ痛くなるので革の手袋のようなものを使います。
これ、実は子鹿一頭の革をまるまる使うのでとっても貴重なものなんです。ちゃんとお手入れをしていれば一生涯使えるものになります。
以上が弓道で使う主な道具になります。
全部揃えようとすると安くても10万円ほどかかっちゃうんです…弓道って実はかなりお金がかかる競技なんですよね‥
弓道の醍醐味
弓道という競技は、サッカーや野球などとは違い毎回同じ動作をすることが求められる競技です。そのため、はたから見るとつまらなく見えるかもしれません。
ですが実際に弓を引いている立場からすると、とてつもない緊張の末に放たれた矢が的に当たる瞬間は言い表せないほど気持ちがいいです!!本当にハマってしまいます。
そうして、僕の高校三年間という時間は溶けていきました。
長くなってきたのでそろそろおしまいにしたいと思います笑
今回は、弓道という皆さんがあまり知らないであろうマイナースポーツについて解説してきました。
この記事を読んで少しでも弓道というスポーツに興味を持っていただけたら幸いです。