最近見た映画の話。と、ちょっと広告、じゃなくて薬草の話。
こんにちは!アルバイトスタッフのゆりです!
今回は、映画好きな私が最近見た映画について解説しちゃおうというブログ第2弾になります。
今回は映画の話に交えて、公告ではなく薬草について疑問に思ったこと・私が考えたことを書いていこうと思います。
さて、気になる「最近見た映画」ですが、ロマン・ポランスキー監督の『ローズマリーの赤ちゃん』(1968年)です。
『ローズマリーの赤ちゃん』(1968年/アメリカ)

【作品情報】
監督:ロマン・ポランスキー
脚本:ロマン・ポランスキー
出演:ミア・ファロー
ジョン・カサヴェテス
ルース・ゴードン
シドニー・ブラックマー
モーリス・エヴァンス
『ローズマリーの赤ちゃん』は、『戦場のピアニスト』(2002)などで知られるロマン・ポランスキー監督の作品です。暗いながらもおしゃれな空間や、独特の音楽には目を見張るものがありますね〜。
【あらすじ】
ローズマリー・ウッドハウスと売れない役者の夫ガイは、あるNYのアパートに引っ越します。2人の友人ハッチは、過去に数々の事件が起こった場所だと懸念しますが、素敵なアパートを目の前に、夫婦は耳を貸しません。隣人のローマン・カスタベットとミニーの夫妻はお節介なほど世話好き。夫妻にはテレサ・ジオノフリオという養女がいましたが、若くして自殺しました。その後、特にガイはカスタベット夫妻と親密になり、ミニーはテレサの形見の「タニス草入りネックレス」を魔除けとしてローズマリーにプレゼントします。
ガイとローズマリー夫婦は積極的に計画を立てて子供を作ろうとしますが、その当夜ローズマリーは気分が悪くなって失神し、悪魔に犯されるという夢とも幻覚ともつかない体験をします。そんな経緯がありながらも、妊娠をしたローズマリーは幸せに包まれます。それを知ったカスタベット夫妻は高名な産科医を紹介したり、自家栽培の薬草を使ったドリンクを毎日届けてくれたり。しかし、ローズマリーは酷い痛みに襲われ、痩せ細ってしまいます。心配したハッチは彼女の身の回りのことを調べて行き当たった、大切なことを伝えようとしましたが・・・ローズマリーとその赤ちゃんの運命は・・・!?
映画を読み解く鍵:薬草

この映画で何度も出てくるのが「タニス草」や自家栽培の「薬草」です。
さらに主人公の名前もローズではなく、ローズマリーなんですよね。
間違いなく作者が薬草に注意を払っている証拠と言えます。
タニス草自体は、古代から様々な効能を持つ薬草として親しまれてきたようですが、映画内では、タニス草はネックレスの魔除けとして受け継がれていきます。
ミニー夫人から、その養女で謎の自殺を遂げた(本当に自殺なのかは明かされていませんが・・・)テレサ、テレサの形見として受け取ったローズマリー。しかし、タニス草の独特な匂いは映画内で何度も「臭い」ことが特徴的に描かれています。どうしてそんなものをわざわざ受けとって身につけているのでしょうか?
さらに、ミニー夫人お手製の薬草ドリンク。牛乳と卵と薬草・・・その液体は見ているこちらが心配になるほど不気味です。しかも、不思議なのはローズマリーがそのミニー夫人のお手製ドリンクを断った後も、彼女自身が自分で作って飲んでいるところなんです。
ここまで「薬草」にこだわる心理って一体どういうことなんでしょうか?
妊娠の不安と薬草

この作品では、妊娠した女性の不安、それにより何かに頼りたくなってしまうという状況を表していると考えることができます。無事に我が子は、生まれてくるのか?そして、健やかに育ってくれるのか?
そんな中でローズマリーが頼ったのが「薬草」でした。
これは、1960年前後のサリドマイド事件というが元になっています。サリドマイドは、戦後の経済成長期であった1950年代末から60年代初めに、妊婦における睡眠導入剤として世界中で使用された薬剤です。この薬には、妊娠初期に服用すると胎児の発達を阻害する副作用があり、被害児の多くは命を奪われ(死産等)、あるいは四肢、聴覚、内臓などに障害を負って生まれました。この副作用により、世界で約1万人の胎児が被害を受けました。
この世界的大混乱に乗じて、あんまり不安になりすぎて薬に頼りすぎるのはよくないよ〜的なことなのでしょうか(笑) 実際、とある理由でローズマリーの元に生まれてくる赤ちゃんって奇形児ですし・・・。
まぁ、この作品の見所ってそれ以上にたくさんあるので!!
ぜひ気になった方はチェックしてみてください(^○^)